雨の降りしきるバルセロナの夜、
コパ・デル・レイ(国王杯)ベスト32、
FCバルセロナvsアルコヤーノの第2戦が
カンプノウにて行われた。
試合は序盤にエスケーロの2ゴールでリードしたバルサだったが、
リズムの落ちた後半にアルコヤーノがPKと試合終了間際のゴールで
同点に追いつき、2−2で引分けた。
アウェイでの第1戦の0−3と合わせ、
計5−2でバルサがベスト16進出を決めた。
金曜日に抽選会が行われ、ベスト16の対戦相手が決定する。
スコアボードが動くのに2分と掛からなかった。
アルコヤーノ陣内で巧みなパスワークで
ペナルティエリア付近まで持ち込むと、
デコの放ったシュートは前方を走りこんだエスケーロの体に当たり、
運良く足元に転がり込んだこぼれ球を難なく
エスケーロ自身が押し込んでゴール。
瞬く間に先制点を手に入れることに成功する。
1−0とし、さらに攻め込むバルサは、
右サイドを突破したボージャンから中央で待つエスケーロに
ゴロのパスを送ると、
エスケーロがそれをダイレクトで決めて、
あっという間に2点のリードを奪った。
ベスト16進出へ向けて十分なリードを奪ったバルサは、
残りの前半、ボールポゼッションによって相手にチャンスを与えず、
試合をコントロールした。
しかしながら攻めるしかないアルコヤーノは
懸命にプレスを掛けてボールを奪取し、
カウンターから何度かチャンスを掴み、
いくつかのコーナーキックを手にした。
しかしながらこの日トップチームの
公式戦デビューを果たした若きGKオイエルを
脅かすシーンを作り出すまでにはいかなかった。
後半も前半と同様の展開でスタートする。
トーナメントの大勢は既に決し、
降りしきる雨の中、激しさは影を潜め、
低調なリズムの中で時間が過ぎて行った。
しかしながらいくつかのチャンスは訪れた。
後半60分にはボージャンの放った
シュートがポストに当たるシーンが見られたものの、
なかなか試合を決定付ける追加点を奪うことが出来なかった。
逆に、アルコヤーノはフリーキックの壁に入った
グジョンセンがハンドを取られてPK獲得。
これを元バルサ所属のプルナが決めて2−1と
点差を縮めることに成功する。
最後の15分、バルサは3点目の追加点を上げる
決定的なチャンスを何度も手にする。
81分にはボージャンのシュートがクロスバーを叩き、
続いてのシュートは相手GKの好セーブに阻まれてしまう。
一方、なんとか同点に追いつこうと
最後の力を振り絞って戦うアルコヤーノは、
89分、右からのセンターリングを
アルナウがゴールエリア内からシュートを決め、
同点に追いつくこと成功する。
ベスト16進出を決めたのはバルサだが、
この試合はこの日初めてカンプノウを訪れたチームにとっては、
彼等の歴史の1ページに刻まれる試合となった。
<出場選手>
GK 28 オイエル
DF 30 サンチェス(60分 26 クロサス)
21 テュラム(46分 31 バリエンテ)
5 プジョル
16 シウビーニョ
MF 15 エジミウソン
7 グジョンセン
20 デコ
FW 17 ジオバンニ
27 ボージャン
18 エスケーロ
SUB GK 1 バルデス
DF 22 アビダル
MF 6 チャビ
<得点>
2分 エスケーロ
10分 エスケーロ
<警告>
80分 デコ
【
オイエル・オラサバル】
「今日は自分にとってはトップチームの公式戦デビューだった。
とても楽しめたよ。
特にスタジアムに登場する時は感動だったね。
そして、自分の名前が一番にコールされた時は本当にしびれたよ。
前半はしっかりと試合をコントロールすることが出来たけど、
後半はプレッシングが足りなかった。
バルサには世界最高の選手が揃っている。
努力を続けていけば必ず
全てのタイトルを手にすることが出来るはずだよ。」
【
サンチャゴ・エスケーロ】
「僕等は良い形で試合をスタートさせたけど、
アルコヤーノが徐々に巻き返して来たね。
でも、ベスト16に進む為の攻防は、
既に第1戦で大勢は決していたと思う。
今日の試合に関しては、
掴んだチャンスを何度も外していたら、
自分の首を絞めることに繋がり得るということ。
多くのゴールチャンスを掴んだけど、
そこで試合を決め切ることが出来なかった。
アルコヤーノはそんな展開を活かして、
最後には同点に追いついた。
個人的にはとても満足しているよ。
今シーズンは殆どプレー出来ていない状態だった。
でも、こうしてチームの為に貢献出来ることは
本当に嬉しいことだよ。
FWにとっては特にゴールは重要だ。
もっと決めたいね。」
【
ビクトル・サンチェス】
「最初は緊張したけど、
試合が始まったら全てを忘れていたよ。
それに、選手皆が僕を助けてくれたしね。
このピッチにまた戻ってこられるよう、努力を続けたい。
引き分け?今日最も重要なのは、
チームがベスト16に進んだということだよ。」
【
マルク・バリエンテ】
「なんだか変な試合だったね。
試合開始から正面切って両チームがぶつかり合ったね。
だけど、僕等のベスト16進出へ向けては、
何ら脅かされることはなかった。
トップチームに招集されるということは、
それだけで誇りだ。
でも、プレーすれば、それは尚更のこと。
今僕はバルサBを3部に昇格させる為に集中している。
でも、またトップチームでプレーする機会があれば最高だね。」
【
ホセ・エジミウソン】
「今日はとても満足しているよ。
長い時間戦線を離れていたわけだし、
今日は何の痛みもなかった。
調子も良かったしね。
チームを離れていた時は、
ただもう一度プレーすることだけを考えてやってきた。
もう今は準備が出来ている。
チームが勝ち点を積み重ね、
そしてタイトルを手にする為に貢献したい。
このチームには十分な力と才能がある。
あとは良い結果をしっかりと掴み取って行くだけだ。」
アルコヤーノ戦に先発出場したテュラムだが、
前半のプレー中に右足のアキレス腱を打撲した。
その為、後半の頭からマルク・バリエンテと交代した。
カンプノウで行われたスペイン国王杯ベスト32の2ndレグ、
対アルコヤーノ戦後の公式記者会見に臨んだライカールト監督は、
同試合を引き分けで終えたことを残念がりながらも、
ベスト16への進出を決めたことを評価した。
また、負傷のため長期戦線離脱していた
エジミウソンが7ヶ月ぶりに公式戦に復帰したことに対して
ライカールと監督は「彼の復帰をとても嬉しく思う。」と語った。
「勝ち上がれたことは評価できるが、
アルコヤーノ相手に引き分けたことは適切ではない。」と
試合を振り返ったライカールト監督は、
「我々はリラックスし過ぎてしまった。
前半20分まではいいプレーができていたが、
その後ボールを持ち過ぎるようになり、
プレーの質が落ちた。
後半は適切なプレーをすることを我々は忘れてしまっていた。」
と語った。
格下のアルコヤーノに引き分けたわけだが、
ライカールト監督は「特筆すべきほどのことではない。」と
冷静に語った。
「試合を決定付けるチャンスは多々あったのにもかかわらず、
我々はそのチャンスを活かすことができなかったため、
最後に苦しむことになってしまった。」と語る
ライカールト監督だが、
「この試合で勝利を収めなかったことは残念だが、
心配するほどのことではない。
この引き分けが自信を失うことにつながることはない。」と
冷静に試合を振り返った。
「エジミウソンが復帰したことはとても嬉しいニュースだ。
彼は適切な判断による適切なパスを配給し、
中盤を支配していた。
また、ボージャンとジオバンニが90分プレーし、
彼らのコンディションを確認することが出来たことも
この試合のポジティブなポイントだった。」と
語るライカールト監督は、オイエル、ビクトル・サンチェス、
マルク・バリエンテらの若手選手の活躍に
賛辞を送ることも忘れなかった。
GKの緊急補強に関して、
チキ・ベギリスタインTDは次のようにコメントしている。
「ジョルケラの戦線離脱を受け、
我々は半年間の期間限定でGKをレンタルで探している。
完全移籍での獲得は考えていない。
何故なら、怪我から復帰後のアルベルト・ジョルケラを
計算に入れているからだ。
探しているGKは経験があって、
即戦力であることが条件だ。
オイエル?今日の試合の彼のプレーぶりには満足している。
我々の目標の一つが、彼等若手選手の育成だからね。」